2018年11月県外研修会

日程 2018/11/23(金) 〜 2018/11/25(日)
場所 横浜シュタイナー学園

十日市場校舎

神奈川県横浜市緑区十日市場町849−6

内容 小学校算数の実践 理論研(自由の哲学) オイリュトミー フォルメンから幾何 他

【2017〜2019 横浜シュタイナー学園で学ぶ『教員養成講座』】の2018/11/23 から 2018/11/25 までのプログラムを見学します。詳細は上記リンクよりご確認下さい。

詳細な日程は こちらのPDF をご確認下さい。

旅程 オススメ例

羽田→リムジンバス30分→新横浜(ホテル)
新横浜駅→JR横浜線(15分)→十日市場駅→徒歩(10分)→徒歩横浜シュタイナー学園

※担当が新横浜駅、または十日市場駅にて待ち合わせ、案内いたします。

対象者 会員限定

原則1日5名(最高人数15名)となります。

先着順となりますが、定員を超える場合、複数日申し込みの方は日数を調整し減らしていただくこともあります。

最終決定 : 2018/10/06

費用 全日程、見学は無料です。

体験は1日のみ無料です。それ以上参加の場合は有料(1日20.000円)となります。

旅費、宿泊等の実費はご自身で負担いただきます。

ポイント
  • 教員養成の見学は関係者のみに限られていますが、本研究会会員は特別者枠で見学する事ができます。
  • 養成講座受講中の会員メンバー2名が、現地でしっかりとガイドします。
申し込み方法 申し込み期限 : 2018/09/01

以下のフォームよりお申し込み下さい。

H30年度会員県外研修会:参加申込みフォーム
https://goo.gl/forms/GeNTa1pTArdWPukH2

事務局までメール(office@osep.work)にてお問い合わせ下さい。

※2018/09/04 — 事務局のメールアドレス記載が誤っていましたので修正しました。

 

 

参加者感想

とてもよかった。
教員養成講座ということですが、大人のための模擬授業でした。
保護者として、今までは、子ども理解中心でしたが、この研修会をきっかけに授業への関心が高まりました。

安富祖

特に算数の時間にとても考えさせられました。将来的にはこのような講座を本格的に受けてみたいです。

上原

今回の研修では、普段は本やビデオでしか知り得なかったシュタイナー教育について実際に体験することができ、とても貴重な時間でした。
教える内容と現実世界ををどう結びつけて子ども達に伝えるか、周りの事物からどんな学びを発見していくか、また知識だけでなく芸術や音楽を通して子ども達の魂・感性にどうアプローチしていくのかなど、学ぶ楽しさと子ども達の魂の変化にも丁寧に関わり、見守る先生たちの穏やかで凛とした姿勢や考え方にとても感動しました。
シュタイナー教育の理論には納得していても、実践だとどうなるんだろう?とずっと気になっていました。
理論としてのシュタイナー教育も素晴らしいですが、実際に体験することで、さらにその深さに頭だけでなく感覚を通して学べたような気がしています。

宮平

3日間をとおして、すべてが繋がっていたということを感じました。とても素晴らしかったです。特に今回は中学年ということで、理論も実践もまとまっていました。
以前から『グラダリス』で学んでいましたが、特定の時期の教育として、このようにすべてが繋がっていくんだということを初めて実感しました。感動でした。

高江洲

 

レポート : 入福玲子

今回は、当初計画された内容と変更がありました。オイリュトミーがなくなり、クラス演劇が入りました。また講義のテキストも「自由の哲学」から「シュタイナー教育の実践」に変わりました。しかし、どの講義・演習もよく配慮され、深い学びとなりました。以下私が講座主催者へ報告したレポートの抜粋です。

 

リズム・算数中学年(横山先生)

朝の言葉に始まり、歌を歌いました。その後ライゲンで四人の小人が四則の象徴として登場しました。太って豊かなイメージがたし算、しょんぼり何かをなくしていくのが引き算、ぴょんぴょんとすばしっこいのがかけ算、偉そうでみなに分け与えるのが割り算というのは、身振りとして体から伝わり印象的でした。

今回は分数のエポックということで、グループに分かれて分数の教え方を考えました。私はたし算のグループで、1枚の地図を4等分にして、それを完成させていくという授業をみなで考えました。他のグループでは、いろんな動物がケーキをもらいに来る引き算、いちごタルトを分けるかけ算、牛乳を配る割り算があり、どれも楽しく考えることができました。私は割り算が難しいと思っていたのですが、意外なことに、牛乳を分ける割り算はとても分かりやすかったです。逆に分数のかけ算は、掛けたのに少なくなるというという感覚が難しいと感じました。教師が準備のために心を注いでいくこと、分数に浸るという目に見えないことの大切さが共に伝わりました。

算数ではありませんが、竹の小屋を見学させていただいた事も嬉しかったです。先生や子ども達が力を合わせて笑顔で作業しているのが見えるようでした。

シュタイナー教育の人間観・世界観(神田先生)

歩くいうこと、言葉を発すること、思考すること、その偉業がなされる第一7年期の大切さがよく理解できました。一人一人が愛され、この地上に舞い降り、それぞれの志を果たしていくことの崇高な意味を感じます。すべてに意味があるということ、人生を肯定的に捉え、希望がある。そんな思いに満たされました。

また、自然科学と人智学の関係については、私たちの時代が自然科学の発展の時代であることを再認識しつつ、その恩恵と危険をしっかり理解しなくてはならないと思いました。自然科学によって、傲慢な気持ちで自然に向かうなら、大きな過ちを犯してしまうかもしれません。しかし、その未熟さを理解しながら畏敬の気持ちで自然に誠実に向き合うなら、いつかその本質にたどり着付けるのかもしれないという希望があります。今目の前にある課題に誠意と愛のまなざしを向け、傍観せずに向き合いたいと思いました。人間の今生はかぎられた短いものですが、私に課せられたものへの思いを絶やさずに笑顔で生き抜きたいものです。子どもの笑顔は美しく気高いものです。教師の仕事は尽きません。そして幸せな仕事だと心から思います。深い講義でした。

クラス演劇(黒沼先生)

先生の演劇への思いが伝わり、私も久しぶりに演劇魂が揺さぶられました。現役時代、沖縄の公立学校では、2.4.6年生で劇をするのが定番です。どのように全体を構成し、限られた時間と空間を効率よく利用するか、セリフ読み、配役決定…大変ですが、とてもクリエイティブでワクワクします。その中で最も楽しいのが役作りです。登場人物がどのような性格、生い立ちなのか子ども達と議論していきます。そんな思いが呼び起こされました。

私たちグループでは、「沖縄の題材でやりたい」という声が真っ先に上がりました。私は準備していなかったのですが、琉球王国時代の歴史から勝連城の「阿麻和利と百度踏揚」の話をしました。それを基に「キジムナーを登場させたい」という声を取り入れ、歴史には残らなかったもう一つの物語「消えたキジムナー」が作られました。何も文字には現れていませんが、皆の胸には沖縄のイメージと笑いあり、涙ありのストーリーが生まれてきていると思います。そのようなメンバーの思いを受けて、1月までにはたたき台となる台本の素案を作成して持参します。それを基にグループで検討し、皆で作り直して、配役までは決めたいと思います。とてみ楽しみです。

芸術体験〜フォルメン(長井先生)

今回は、フォルメンにしっかり浸ることができました。
1年生の初めての授業の体験をしました。今まで何度か直線と曲線の研修を受けたことがあるのですが、その中で最も印象深くその意味が伝わってきました。先生にチョークを渡されて入学したての子どもが黒板に出て線を描く…儀式にも似た神聖で、それでいて革新的な、学びが始まるというなんと誇らしい一瞬であることか…。そのあとひたすらフォルメンをし、その中で実感したことがありました。スポーツが筋力を使い、やり過ぎると筋肉痛をおこすように、あれだけの量をこなすと内的な力の疲労を感じました。それは確かに内的な力使われているという証拠です。内的な力とは、「命の形成力」です。帰ってもう一度フォルメンに関する本を読み返し、それから今日まで毎日一つ、描いています。フォルメンは、「思考力」「道徳性」「創造力」「想像力」「気質のバランス」の育成を目指すものです。私の中で新しい感覚が動いている実感を確かめています。先日は、大学院でフォルメンを使ってのシュタイナー教育の紹介をする機会がありました。関心と理解をしめしていただけたのが嬉しかったです。実践研究会でも是非企画し、「フォルメン線描」を体験していただきたいと思いました。

音楽体験(原口・伏見先生)

今回は、「拍」ということで、初日は原口先生に教えていただきました。まずシンバルの余韻のある合図で動き、木魚の切れのいい音でグループを作りました。木魚が2回鳴ると同じ人数で2つのグループ、3回なると同じ人数で3つのグループを作ることになっていましたが、それは思った以上に難しかいことでした。2回鳴って2人ずつ組むならすぐできるのですが、グループとなると、自分のことだけでなく、他のグループも同じ人数になっているかと配慮しなければいけないからです。できたグループで一度ずつ手を叩き、それをつなぎました。2日目は伏見先生と同じ学びをしました。「拍」とはどのように生ずるかという問いがありました。「7歳になり、徐々に脈拍が整い、3年生くらいから音楽の中に拍を意識させていく」ということを学びました。2日目になると「拍」は私たちの中にありました。私は3日目は飛行機の関係で受講することができませんでした。一つまだはっきりしていないのは、第一7年期ではリズムが大事だと言われ、リズムを整えるような動きや生活があります。それと中学年の音楽で取り上げる脈拍に代表されるような「拍」との関係です。内と外の関係なのでしょうか?それとも大きなうねりと小さな波の関係でしょうか?まだしばらく考えてみたいと思っています。